▼チンパンジー飼育施設の方へ▼

▼目的

 日本にすむチンパンジーは、373個体。そのうち、246個体が全国52ヶ所の動物園(動物プロダクション含む)で暮らし、125個体が4ヶ所の研究所で暮らしています。GAIN(大型類人猿情報ネットワーク)では、チンパンジー飼育施設の協力をいただいて、これら飼育個体の情報の管理や研究などへのコーディネートをおこなっていきたいと考えています。
※2001年12月31日チンパンジー国内血統登録より

▼情報の管理・公開

 国内のチンパンジー飼育数などについては、(財)日本動物園水族館協会の種別調整者(チンパンジー担当:多摩動物公園吉原耕一郎氏)らにより、年1回のアンケート調査が実施され、管理されてきました。GAINはその管理をお手伝いするとともに、これまで管理されてこなかった「移動経歴」「病歴」「身体測定の結果」「遺伝子情報」「写真などの資料」といった個体の情報や、「群れ構成」「飼育施設の図面」「飼育担当者の名前」といったチンパンジーを取り巻く環境についての情報も収集・管理する予定です。また、これらの情報は協力いただいた飼育施設を対象に、Webなどを利用してわかりやすい形で公開していきます。これらは、チンパンジーをより良く飼育する上で貴重な情報となるだけでなく、チンパンジーを利用した研究の促進や、現在日本の動物園が抱えている亜種問題や余剰オス問題への対応に貢献するものと期待されます。なお、これらの情報収集に関しては、アンケートだけでなく研究員が動物園を訪問し、ヒアリングをおこなうことで、常に新しく有用な情報を更新できるよう努力します。
 ※チンパンジーは遺伝的に最もヒトに近い動物であるため、遺伝子研究から行動・認知研究まで非常に幅広い研究希望が考えられます。GAINでは、行動観察や体毛などの採取といった方法での”非侵襲的実験”かつ倫理委員会で承認された研究に限り生体の利用を認め、チンパンジーそしてヒトの理解につながる研究をコーディネートする予定です。
 ※国内では3亜種のチンパンジーが混合飼育されており、7割以上を占める1亜種(verus)以外は純粋亜種が保護される環境が整っていません。また、飼育施設園間での調整が難しいために、繁殖が特定のオスばかりに片寄ったり、余剰オスが増加するという問題を抱えています。

▼チンパンジーが死亡した際の研究利用

 不幸にも飼育チンパンジーが死亡した際は、その死を無駄にせず少しでも役立たせるために、多様な研究者の方々へ配布する仲介役をします。動物園で死亡した類人猿は、人間の福祉の向上につながる研究の貴重な資料です。筋肉、臓器、その他のサンプルは、ゲノム科学を始めとする生物科学にとって貴重な研究素材となります。

1、まずGAINへ連絡ください。登録されている研究者へ、サンプルの年齢、性別、利用可能部位などの情報を流し、サンプル利用希望者を募ります。
 ※サンプル利用を希望する研究者には、あらかじめ所属や研究テーマなどの申し込みをおこなってもらいます。また、研究方法や目的などを審査した上、通過した研究者には「第三者への譲渡禁止」「サンプル利用した結果の報告を必ずおこなう」などの契約をおこないます。

2、解剖などの作業終了後、バイオハザード(感染症の拡大など)にじゅうぶん配慮して、研究者へサンプル配布をおこないます
 ※サンプル配布は各動物園の体制に合わせ、以下2つどちらかの方法で登録をお願いする予定です。

3、サンプル提供先と研究内容、それに基づいた論文報告などの情報について、サンプルを提供していただいた動物園にすべて御報告いたします。

手順を図に示すと以下のとおりです。配布方法は2通りあります。↓画像をクリックすると大きくなります。


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